三井住友銀行(中国)有限公司 天津支店

【Sumitomo Mitsui Banking Corporation (China) 】天津市の活性化を支援 非日系企業との取引拡大も視野へ



1984年に最初の駐在員事務所を開設。以来、30年近く、天津に進出する日系企業をサポートしてきたのが、Sumitomo Mitsui Banking Corporation (China) Limited(三井住友銀行(中国)有限公司)の天津支店だ。現在も330社以上の日系企業に対して、様々な面で業務のお手伝いをする。同社天津支店長の湯澤秀俊氏に、天津市の魅力や同社の今後の展開などについて聞いた。

湯澤 秀俊氏
Sumitomo Mitsui Banking Corporation (China) Limited Tianjin Branch(三井住友銀行(中国)有限公司 天津支店)
支店長


‒‒ 御社事務所の成り立ちを教えてください。

三井住友銀行は中国現地法人である三井住友銀行(中国)有限公司と合わせ、中国本土に15の拠点を展開しており、私達は三井住友銀行(中国)有限公司の支店という位置づけです。現地法人の本店は、上海にあります。

天津との関わりですが、1984年に旧太陽神戸銀行が駐在員事務所を開設したのがスタートです。神戸市と天津市は1973年に友好都市として提携しました。そんな背景もあり、比較的早い時期に天津市に進出しました。そして、続く1995年には旧さくら銀行が、邦銀としては初めて天津市内に支店を設立しました。

最近の話題としては、現地法人が河北省唐山市人民政府と経済交流に関する協力覚書を締結したことを受け、天津支店が唐山市の企業をサポートすることになりました。唐山市では、投資総額が5兆元にも上る国家レベルの環境配慮型工業都市「曹妃甸工業区」の建設が進行中です。まだ、唐山市には日系企業は30社前後しか進出していませんが、今後は大きくブレイクする可能性も秘めています。

‒‒天津という都市を企業の進出先としてどのように見ていますか。

中国では、様々な都市で開発のブームが訪れます。例えば、私が以前広州支店に居た1990年代のシンセンや、2000年代の上海の浦東新区などには多くの日本企業が進出しました。また、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博、同じく2010年の広州アジア大会など、大きなイベントが開催されれば、街は開発されていきます。そういった意味では、その狭間に天津市は置かれて、若干出遅れていた感もあります。

一方で、これから伸びしろがおおいに期待できる都市でもあります。北京と上海といった大都市に比べればやや出遅れている感はありますが、その一方で、人件費等のコストは北京や上海ほど高騰していませんし、土地の取得にも余裕がある。発展の余地はおおいに残されていると思います。

また、私は以前広州支店にいたのですが、広東省の方では比較的、地方から出稼ぎで来ている人が多く、会社に対する愛着も薄いのか、少しでも給与がよい会社に流れていってしまう傾向が強いです。その点では、この地区では地元天津人が働いているケースが多く、あくまでも広州との比較論ですが、定着率が高いと思います。日系企業としては、この点もよい条件と言えるのではないでしょうか。

‒‒西青経済技術開発区にも多くの日本企業が進出しています。


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100社以上が進出していますし、特に最近増えているのではないでしょうか。というのも、西青経済技術開発区で行なわれる日系企業の開所式が他の開発区と比較しても非常に多いのです。私達銀行はそういった記念式典には声を掛けていただくことが多いのですが、今年に入って特に増えているような気がします。昨年までは、1カ月に一度かもしくは2カ月に一度ぐらいの割合だったのですが、最近は月に2回出向くということもあります。

また、新規の進出ではなく、増設であるとか、あるいはこれまであった市の中心地に近いところから移設してくることも多いです。天津では現在中心地の住宅街が徐々に広がってきて、いつの間にかそれまで郊外にあった工場が、住宅地に囲まれるといったこともあります。そういった場合、市が移転補償金を出したりするのですが、移転先として西青経済技術開発区を選択することが多いようです。

お客様からよく聞くのは、西青経済技術開発区は様々な場面でサポートしてくれるので助かる、という声です。大手企業だけでなく、中堅・中小企業からもこのような声は聞かれます。こうした積極的なサポートに加え、市中心部から車で40~45分程度の距離も魅力のようです。

また、進出している企業の幅が広いというのが西青経済技術開発区の特徴ではないでしょうか。自動車関連企業だけでなく電子部品や製薬、航空機、消費財など様々な業種の企業が進出しています。現在、開発区を増設している最中なので、大規模な工場でも建設は可能なようです。我々としても、まだまだ発展していく開発区として期待しています。

‒‒進出企業へのサポートを厚くするとともに、今後予定されていることはありますか。

現在、天津支店では330社以上の日系企業とのお付き合いがあります。逆に言うと、我々の業務のほとんどが日系企業向けのご支援で、日系銀行という立場上、どうしても日系企業優先のお取引になってしまいます。これからは日系以外の企業とのお付き合いも増やしていきたいと考えています。

特に秘策があるわけではありません。銀行は、お客様の財務状況を見ながら必要な融資をする、ご預金としてお預かりする、必要な両替・送金のお手伝いをする、というのが基本です。この基本とともに、きめの細かい情報・サービスを提供できるのが、特に邦銀の特徴だと思っています。最近は地場の中国系の銀行もサービスの向上に努めています。これに負けないような情報・サービスを提供できるように努力しています。
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